ルビー’s diary

ねじ通販サイトネジクルのオフィシャルブログです!

ネジの質問箱

 

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Question

多条ねじって何ですか?

 Answer

一般的に使用されているねじは1条ねじで1回転に1ピッチ分だけ進みます。1ピッチの間に複数のらせんがあるものを多条ねじと呼び、16条ねじは1ピッチに16個のらせんがあることになり、1回転で16山進めることができます。少ない回転で効率よく動かすことができることから、送りねじとも言います。

 

 

Question

タッピンねじとタップタイトはどう違うのでしょうか?

 Answer

タッピンねじは自らタップを切りながらねじ込まれていくためトルク抵抗が大きいのが特徴です。タップタイトはおにぎり型のねじで接触抵抗が少ないためタッピンねじに比べるとトルクが小さくなるのが特徴です。まためねじ成型後は広げられためねじ材が収縮するため、高いゆるみ止め効果を得られることができます。

 

 

Question

ナットの高さを大きくするとねじ部の強度は上がりますか?

 Answer

ナットの高さはJISではねじ径の8割の高さです、それ以上大きくしてもねじ山数を増やしても、第一ねじ山の荷重負担率はさほど大きく減少しません。強度向上の面ではさほど有効な効果はないと言え、径の8割の高さが理にかなっていると言えます。

 

 

Question

お客様に適正締付トルクを聞かれることがあるのですが、見る資料により異なり、また参考値となっているのはなぜですか?

 Answer

トルク係数はねじ山、頭部、接触面の摩擦状態により異なり、締付係数は締付方法、締付速度、表面状態によって変化するためです。締結される工具、使用されるねじの表面処理などで数値が変わるため、ある一定条件の参考値としての資料しかないようです。
自社の使用工具、表面処理に応じてトルクを設定することをおすすめしてください。

 

 

Question

F10Tボルトの代わりに10.9強度のボルトを使用することができますか?

 Answer

建築基準法では高力ボルトはJISB1186に規定されたボルトセットを使用することになっており、JISB1151のボルトとは伸びや衝撃値に関し要求性能が異なります。またトルク係数値なども規定されているため、F10Tのボルトセットの代わりに10.9強度のボルトを使用することは認められておりません。

 

 

Question

ボルトはナットから何山出すのが良いんでしょうか?

 Answer

よく言われるのは3山です。製造上の理由より先端2山を不完全ねじ部とみることが多いため、3山が推奨されるようです。それでは不完全ねじ部が無ければ面一締結でも良いのか?ですが、ナットは第一山部で引受荷重が最大になりナット頂面にいくにつれ分担率は減ります。しかし何山か出して締結している場合は最終山部で引受荷重が上がるのに対し、面一締結はそのまま下がったままになります。ゆるみどめの観点からも面一締結はおすすめできません。

 

 

Question

フランジや大きなプレートなど対角線で締付を行う千鳥締付で軸力を安定させると聞きましたが、他にどんな締付方法があるのでしょうか?

 Answer

その使用状況に合わせて様々な締付方法があります。
二段締め→1度目50%のトルクで締付、次に本締め100%で締付する。
(多軸の自動機など)
二度締め→1度100%の締付、再度100%の締付を行う。
(パッキンやゴムなど柔軟性のある部材を挟む場合)
安定化締め付け→1度100%で締付、1度緩め再度100%の締付を行う。
(バリ、面精度により座面が安定しない場合)
のような締付方法があります。

 

 

Question

十字穴付小ねじの規格をみるとステンレス鋼はA2-50,A2-70と記載されています。A2-70の小ねじはあるのでしょうか?

 Answer

現在流通している製品は附属書規格の製品になり、ほとんどがA2-50です。JIS B 1111の小ねじ規格にはA2-50,A2-70と記載されており、特に十字穴付皿小ねじはA2-70と記載されているため、問い合わせを受けるケースが多々あります。そういった御要望から弊社はA2-70小ねじ類を在庫拡張中ですのでお問い合わせください。

 

Question

お客様からボルトの降伏点について聞かれたのですが降伏点ってなんですか?

 Answer

ボルトは締結し引っ張られると元に戻ろうとします。元に戻る限界を弾性限度といい戻らなくなる点を降伏点と呼びます。強度区分の後ろの数字が降伏点を表し、4.8なら前の数値が引張強度で420Nの100の位をとって4、後の数値が8割を指し336Nが降伏点です。鋼ボルトは降伏点が表記されていますが、ステンレスはA2-50など強度区分しか表記されていません。約6割ぐらいが降伏点と覚えておいてください。

 

 

Question

配管の規格で「Sch10S」とスケジュール表記の後ろにSが付くのはどういう意味ですか?

 Answer

Sはステンレス鋼管の規格です。ステンレス鋼管の方が一般炭素鋼鋼管より強度があるため同一スケジュール番号より薄肉に作られています。この薄肉のスケジュールをスインスケジュールと言います。
Sch5S.Sch10S.Sch20S。Sch40からは同一肉厚の規格のようです。

 

 

Question

ねじ締めの際、なぜカムアウトが発生するのでしょうか?

カムアウトとはねじをドライバーで締付けする際に、上から押さえつける力(推力)が小さい場合等に、十字穴からドライバーが手元に浮き上がってくる現象のことです。ドライバーの先端、十字穴ともにテーパーになっているため回転力が加わると浮き上がる現象に繋がってくるのです。 ドライバーは押し回しが基本で、押す力=7:3=回す力程度にするとよいとされています。対策としては工具のへたりを無くすこと。まっすぐ上から力をかけること。カムアウトしにくいリセスへの設計変更も検討することをおすすめします。

 

 

Question

なぜ皿の小頭ビスはサッシ(サッシュ)ビスというの?

 Answer

窓枠のサッシの溝が通常の皿ねじでは締結できない幅なので小頭ビスを使って締結することからサッシ(サッシュ)ビスと言うようになりました。

 

 

Question

ワッシャー(座金)はどういう役割なのでしょうか?

 Answer

主に2つの役割があります。
①座金を使用することによって座面積を大きくし、面圧を小さくします。
非締結物(木、アルミ、樹脂など素材が柔らかいもの)が陥没するとゆるみの原因になるため面圧を小さくすることは有効です。
(相手材が木の場合大きな座金を使用するのはそのためです)
②めねじ側(特にキリ穴にタップが切られている場合など)にバリなど摩擦係数が高くなるものが存在する場合、座面摩擦にトルクの力が持っていかれるため正しい軸力が発生しません。

トルク法でねじを締結した場合、トルクはねじ面の摩擦に40%、座面の摩擦に50%、軸力には10%しか力が伝わらないため座面摩擦に大きく力を持っていかれるとその分軸力が下がってしまいます。
ということで座金の役割は①面圧を小さくする役割。②摩擦係数を安定させる役割になります。

 

 

Question

S45C-NのNは何を表すのでしょうか?

 Answer

N:焼きならし です。他には
A:焼きなまし
AS:球状化焼きなまし 
Q:焼入れ
T:焼き戻し
SR:応力除去なまし
H:焼入れ(焼入れ保証鋼でおこなう)などがあります。

ねじをアース用に使用する時の表面処理はニッケル鍍金とクローム鍍金ではどちらがいいのでしょう?

通電性を重視されるならニッケル鍍金の方が電気抵抗が少ないため使用に適していると思われます。

対してクローム鍍金はニッケル鍍金に比べ耐食性が向上することと、光沢があるので装飾性が増します。また硬く耐摩耗性や硬度を求められる時にも使用されます。

 

 

Question

SNB7(H)は8.8、10.9などに比べてどのような強度区分なのでしょうか?

 Answer

焼入鋼は熱処理方法、加工方法によって強度が変わるため参考値として頂きたいですが、SNB7(H)は9.8相当。S45C、S25C⇒5.6 S45C(H)⇒8.8 SNB7(H)、SCM435(H)⇒9.8 SCM435(H)、SCM440(H)⇒10.9 SCM435(H)⇒12.9複数に出てくるものは熱処理等加工によって強度区分が変わります。

 

Question

定尺寸切りで鉄=285mm、真鍮の場合=300mm
と同じ定尺で寸法が異なるのはなぜでしょうか?

 Answer

1尺=約303.3mmですが、昔は竹刀盤で製作され、加工上掴みしろが必要だった為、定尺=285mmになったそうです。
建築業界でよく使用されており規格が簡単に変更できない為、285mmの規格が定尺として今も残っています。 
真鍮の寸切りは建築業界ではあまり使用されないので、300mmが定尺となっています。

 

 

Question

三価ホワイトと三価ユニクロの違いを教えてください。

 Answer

亜鉛メッキ処理後の化成処理剤の違いです。
違いは基本的に三価ユニクロの色調の方が、青みが強い。
耐食性は断然三価ホワイトが良く。塩水噴霧72時間以上 
三価ユニクロは24~48時間です。

 

 

Question

フランジを締結する際、
両ねじを使う場合と六角ボルトを使う場合がありますが
その使い分けはどのようになっているのでしょうか?

 Answer

一般的に5K・10Kと呼ばれるフランジでは六角ボルトが使用されることが多いです。
一方、高圧フランジの場合は頭部への負荷の集中を避ける為に両ねじ(スタッド)が使用されることが多いです。
また両ねじの方が、長さの調整が容易という利点も有ります。

 

 

Question

木ネジの焼き入れ商品はどういった用途で使われますか?
また、既存の商品に比べどのようなメリットがあるのでしょうか?

 Answer

従来の木ねじはあまり強度を気にしない用途で使われるので焼入れされていません。しかし、下穴をあけるのが面倒なのでそのまま入れたいといった時に焼き入れ品が使用されます。
また、十字穴のつぶれや、ネジ折れを起こしにくいという様なメリットが挙げられます。

 

 

Question

近年、コンクリートドリルでも鉄鋼ドリルでも、六角軸が人気のようですが、なぜでしょうか?

 Answer

チャック部分が6.35角の為、インパクトドライバーに、装着が可能です。下穴をあける作業とビス締結の作業を、1つの工具で出来る利点があるので、六角軸が人気です。

エア抜きCAPの具体的な使用例など教えて頂きたいです。

真空装置の真空引きをする際、ねじ穴の底に溜まったガスを排出する必要がありますのでガス抜き穴が必要です。
真空装置以外では、真空容器・FPD製造装置・半導体製造装置・電子顕微鏡などに使用されます。
キリ穴のガスを抜くようにガス抜き用ワッシャーもあります。

 

 

Question

板ナットと四角ナットの違いを教えてください。

 Answer

一番の違いは厚みです。
板ナット:材料となる板の厚みが基準
四角ナット:同サイズの六角ナットの厚みと同じ

すべてのサイズにおいて厚みは、板ナット<四角ナット となります。

 

 

Question

ホーロセットのとがり先と棒先の使い分けする理由は何なのでしょうか?

 Answer

【とがり先】
相手部材に食い込んで止まるため、決められた位置で半永久的に使用する場合に使用します。
【棒先】
相手部材に隙間があるか棒先用の穴を開けて締結する場合の使用に向いています。

 

 

Question

ホーローセットはベーキングするべきですか?

 Answer

ホーローセットは、基本的には硬さが命なので材質もSCM 強度区分45H等規定がある為メッキにも要注意。必然的にベーキングは必要です。

ドブメッキは、RoHS指令には対応しているのでしょうか?

現在Rohs基準値以下で加工される処理業者さんは増えてきてます。全てのドブがOKではないので確認が必要です。

 

 

Question

三価ホワイトと三価ユニクロ の違い教えてください。

 Answer

亜鉛メッキ処理後の化成処理剤の違いです。違いは基本的に三価ユニクロの方の色調の方が、青みが強い。耐食性は断然三価ホワイトが良く。塩水噴霧72時間以上 三価ユニクロは24~48時間だそうです。

 

 

Question

10.9とS45C(生)の強度は同じですか?

 Answer

強度区分10.9とは、SCM435の六角ボルトで100キロまで引っ張っても切れずに9割の90キロまでは元に戻るという強さの事です。S45Cは熱処理してこそ強度が上がるものです。S45C(生)材は、熱処理をしていなければSS400とたいして変わりありません。したがって強度区分10.9の方が強度はあるといえます。

 

 

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